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経営・数値2026-10-02

10月の谷は、2週目に来る

10月の売上を月単位で見ると、9月とそう変わらない店は多いと思います。

でも週単位で分けると、形がまったく違う。前半と後半で別の月のように動きます。特に2週目あたりに、はっきりした谷ができる。

この谷を「たまたま暇だった週」として処理してしまうと、毎年同じところで同じ落ち方をします。

谷は毎年ほぼ同じ場所にできる

10月は、9月の給料日後の勢いが切れるタイミングから始まります。

月初は動く。月末の給料日を挟んで、その直後も動く。問題はその間です。給料日から次の給料日までのちょうど真ん中、月の2週目から3週目の頭にかけて、来店の理由がいちばん薄くなる期間が来ます。

夏なら暑気払い、12月なら忘年会と、外から来る口実がある月は、この谷が埋まります。10月には、それがない。体育の日まわりの連休はありますが、連休は逆に客が旅行や帰省に流れて、夜の街から人が減る日でもあります。

つまり10月の谷は、偶然ではなく構造です。毎年ほぼ同じ場所にできる。

谷の日にシフトを厚くしてしまう

ここで起きやすいのが、人の配置のズレです。

売上が落ちた週に「人が足りなかったからでは」と考えて、翌週のシフトを厚くする。でも谷の原因は接客の量ではなく、来店の理由がないことなので、人を増やしても客は増えません。増えるのは人件費だけです。

逆のパターンもあります。谷の週に人を絞りすぎて、たまたま入った団体を受けきれない。10月は、法人の期が変わる会社もあって、少人数の接待が突発的に入ることがあります。薄いところに突然来る。

どちらも、谷がどこに来るかを先に把握していないから起きます。

去年の10月、どの日にどれだけ会計があったか。Luna Pos のような POS で日ごとの記録が残っていれば、谷の位置は数字で確認できます。「10月はなんとなく中だるみする」ではなく、何日から何日までが落ちたのかを見る。そこにシフトを合わせるほうが、勘で厚くするより外れません。

谷を埋めるか、谷として扱うか

谷が見えたとして、対応は2通りあります。

ひとつは、埋めにいく。その週だけの理由を作って、来店の口実を用意する。周年、季節のメニュー、常連への個別の連絡。ただしこれは手間がかかるし、毎年この週に何かをやり続ける覚悟が要ります。

もうひとつは、谷として受け入れる。人を絞り、コストを落とし、その週は利益を薄く保つ。そのかわり、キャストの休みをここに寄せる。年末に向けて体力を残す期間として使う。

どちらが正しいということはないと思います。ただ、決めずに毎年その週を迎えると、人は多めに入っていて、客は少なくて、誰も休めていない、といういちばん悪い形になります。

11月と12月の仕込みに使う

谷の週を「仕込みの週」として使う考え方もあります。

現場が落ち着いている時期にしかできないことがあります。年末の予約条件を決める、常連の連絡先を整理する、新しいキャストの教育に時間を割く、メニューを見直す。忙しい月に入ってからでは、どれも手が回りません。

12月の売上は、12月の頑張りだけでは作れません。10月の谷で何をしていたかが、2か月後に出てきます。

今月見ておくこと

10月にやることは、それほど多くありません。

去年の10月の日別売上を見て、谷の位置を確認する。その週のシフトを、厚くするのか絞るのかを先に決める。谷を埋めにいくなら、理由を今のうちに用意する。埋めないなら、その週にキャストの休みと仕込みを寄せる。

10月を「可もなく不可もない月」として流すか、年末の準備期間として使うかで、12月の形が変わってきます。

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