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業界知識2026-03-03

【2025年改正対応】キャバクラ営業中の風営法ルール——現場で見落としやすいポイントを整理

キャバクラの開業に風俗営業許可が必要なことは、ほとんどのオーナーが知っている。

でも、「許可を取ったあとのルール」は意外と曖昧なまま営業しているケースがあるかもしれない。特に 2025年6月の風営法改正 で罰則が大幅に強化された今、知らなかったでは済まない。

この記事では、キャバクラの営業中に気をつけるべき風営法のポイントを、現場の実務に落とし込みながら整理します。法律の運用は地域や状況で変わることがあるので、判断に迷ったら行政書士や管轄の警察署に確認してください。

開業前の許可申請についてはこちら → cabaret-opening-permits(公開後にリンク化)


2025年6月の風営法改正——何が変わったか

改正の背景にはホストクラブでの高額請求問題があるけれど、キャバクラも含めた接待飲食営業全体が対象になっている。

罰則の大幅強化

| 違反内容 | 改正前 | 改正後 | |---------|--------|--------| | 無許可営業(個人) | 2年以下の懲役 or 200万円以下の罰金 | 5年以下の拘禁刑 or 1,000万円以下の罰金 | | 無許可営業(法人) | 200万円以下の罰金 | 最大3億円の罰金 |

法人で3億円。個人でも1,000万円。「うちは小さい店だから関係ない」という話ではなくなっている。

無許可営業の罰金上限の比較

「不当な営業行為」の条文が新設された

客の判断力を著しく損なわせて高額な飲食をさせる行為を禁止する条文が新設された(風営法第18条の3)。条文が想定しているのは:

  • 恋愛感情につけ込んで「本命だ」と誤信させ、支払能力を超える飲食をさせる
  • 料金について虚偽の説明をする
  • 注文していないドリンクを勝手に提供して請求する
  • 威迫して高額な売掛金の支払いを迫る

正直なところ、「どこからが"著しく判断力を損なわせる"なのか」は条文だけでは読みきれない。色恋営業自体はキャバクラの営業手法として昔からあるし、それ自体が即アウトになるわけではない。

ただ、この業界に限らず言えることだけど、一度目をつけられたら、グレーな部分はすべて黒として扱われるのが現実。条文の線引きを気にするよりも、そもそも目をつけられない店を作る方が実務的には意味がある。税務面でも同じことが言える——2026年9月のKSK2移行でAIが申告データの矛盾を自動検知する時代になるので、日々の記録の正確さがますます重要になる。会計の内訳を明示する、料金でお客さんを誤解させない、スタッフの行動基準を決めておく——こうした当たり前のことを積み重ねている店は、仮に調査が入っても怖くない。POSで会計明細を残しておけば、「何を注文して、いくら請求したか」がテーブル単位で記録に残るので、料金の虚偽説明や不正請求の疑いをかけられるリスクは大きく下がる。

広告規制・接待行為の判断も厳格化

  • 広告: 警察庁通達で接待飲食営業全般の広告表現が規制対象に。SNS発信やポータルサイトへの掲載も含まれる
  • 接待行為の判断: 店舗の構造(カウンターのみ等)ではなく、実際の営業行為で判断される運用に。無許可接待は是正指導なしに即処分のケースも

営業時間の制限

風俗営業の営業時間は原則 午前0時まで。都道府県の条例で延長が認められている地域がある(東京都の歌舞伎町など特定地域は午前1時まで)。

自分の店がどの地域区分に入っているかは、管轄の警察署か行政書士に確認しておく必要がある。「隣の店が1時までやっているからうちも大丈夫」とは限らない。

時間外に接待行為を行っていると「無許可風俗営業」扱いになり、前述の強化された罰則が適用される。摘発は近隣からの苦情や内部告発がきっかけになることが多く、「見つからないから大丈夫」は通用しない。

POSやレジで営業開始・終了の時刻を記録しておくと、「何時に閉めたか」が客観的なデータとして残る。万が一の問い合わせ時に、店側の記録があるかないかで対応が変わる。


18歳未満に関するルール

従業員として雇えない

風俗営業では、18歳未満の者を従業員として使用できない。キャストだけでなく、ボーイやキッチンスタッフも含めて全員が対象。年齢確認は採用時に必ず行い、身分証のコピーを保管しておく。

客としても入店させない

風俗営業の店舗に 18歳未満の者を客として立ち入らせることも禁止 されている。同伴で来たお客さんの連れだとしても例外はない。入口での確認体制をスタッフ間で決めておく必要がある。


帳簿・記録の管理

地味だけど、ここが一番「やっているつもりでもできていない」ポイントかもしれない。

従業員名簿(義務)

全従業員について、以下の情報を記載した名簿を作成し、店舗に備え付ける義務がある:

  • 氏名、住所、生年月日
  • 採用年月日(退職した場合はその年月日も)
  • 担当業務
  • 国籍(外国人従業員の場合は在留資格も)

キャストはもちろん、ボーイ、黒服、キッチンスタッフ——雇用形態を問わず全員が対象。入れ替わりが激しい店では、採用・退職のたびに更新する仕組みを作っておかないと追いつかなくなる。

出退勤・会計記録

風営法で直接義務化されているわけではないけれど、出退勤記録と会計記録は実務上必須。

  • 給与計算の根拠: キャストの給与は出勤日数・時間に連動するケースが多い。記録がないと「言った・言わない」のトラブルになりやすい
  • 有事の証拠: 万が一の行政調査時に、「誰がいつ出勤していたか」「何をいくらで請求したか」を客観的に示せることが店を守る

POSを使っていれば、出退勤の打刻とテーブルごとの会計明細が営業の中で自動的に記録される。後から集計する手間もなく、データの改ざんも難しいので記録としての信頼性が高い。

2025年の改正で会計の透明性が求められるようになった以上、どのテーブルで何を注文して、いくら請求したかの記録はこれまで以上に大切になる。手書き伝票でも対応はできるけれど、紛失しやすく後から確認しにくい。

会計の締め作業を効率化する方法はこちら → 締め作業を5分で終わらせる店がやっていること


照明・構造のルール

照明の明るさ

風俗営業の店舗では、客室内の照明を 5ルクス以下にしてはならない。5ルクスはかなり暗い状態で、一般的なキャバクラの照明なら基準を下回ることは少ない。ただし、ムーディーな演出を求めて間接照明だけにしたり、特定の席の照明を落としすぎたりすると基準に引っかかることがある。

内装変更や照明のリニューアルをするときは、デザインだけでなくルクス数も確認しておきたい。

客室の見通し・構造変更

客室の見通しが著しく困難な状態はNG。VIPルームなど個室を設けている場合は注意が必要。

また、店舗の構造を変更する場合は 変更届の提出が必要。対象になるのは:

  • 客室のレイアウト変更
  • 壁の増設・撤去
  • 照明設備の変更
  • カウンターやボックス席の配置変更

「ちょっとレイアウトを変えただけ」でも、許可時の図面と異なる状態になっていると営業停止や許可取り消しの対象になりうる。改装の予定があるときは、事前に行政書士か管轄の警察署に相談しておくのが安全。


広告・客引きの禁止

誇大広告

風俗営業では、著しく事実と異なる広告や、お客さんを著しく誤認させる広告 が禁止されている。2025年の改正でさらに厳しくなり、SNSでの発信やポータルサイトへの掲載も対象。

避けた方がいい例:

  • 実態と大きく異なる写真の使用(過度な加工含む)
  • 実際にはないサービスの掲載
  • 料金を誤認させる表示(税サービス料別なのに総額に見せるなど)

客引き(キャッチ)

風営法で 客引き行為は禁止。さらに、各自治体の迷惑防止条例でも規制されている。

違反した場合は罰金や営業停止の対象。スタッフが個人の判断でやっていたとしても、店の責任が問われる可能性がある。スタッフへの周知を徹底しておく必要がある。


管理者・名義貸し

管理者の選任

風俗営業では、営業所ごとに 管理者を選任 しなければならない。管理者には欠格事由があり、一定の前科がある人はなれない。

店長が変わるタイミングで変更届を忘れがちなので、「人事異動 = 届出チェック」をセットにしておくと漏れにくい。

名義貸しの禁止

風俗営業許可は、許可を受けた本人(または法人)が営業するためのもの。他人に名義を貸して営業させることは禁止

発覚した場合、許可取り消しに加えて刑事罰の対象にもなる。経営形態の変更(共同経営への移行など)を考えているなら、事前に行政書士や弁護士に確認しておくのが安全。


行政処分の流れ

  1. 指示処分 — 改善を求める命令。いわば「イエローカード」
  2. 営業停止処分 — 一定期間の営業停止(最長6ヶ月)。停止期間中は収入がゼロになる
  3. 許可取り消し — 風俗営業許可の取り消し。再取得には一定期間が必要

改正後は重大な違反について是正指導を経ずに即処分のケースも増えている。さらに、行政処分とは別に刑事罰(拘禁刑・罰金)が科されることもある。

トラブル対応の基本はこちら → cabaret-trouble-handling(公開後にリンク化)


まとめ

  1. 2025年改正 — 罰則が大幅強化。法人で最大3億円。ホストクラブの規制強化がキャバクラにどう影響するかも合わせて確認しておきたい
  2. 営業時間 — 条例で定められた時間を厳守
  3. 18歳未満 — 従業員としても客としても入店不可
  4. 帳簿・記録 — 従業員名簿は義務。出退勤・会計記録も実務上必須
  5. 照明・構造 — 許可時の基準を維持。変更には届出が必要
  6. 広告・客引き — 誇大広告と客引きは禁止
  7. 管理者・名義貸し — 選任義務あり。名義貸しは絶対NG

条文の細かい線引きを気にするより、クリーンに運営して目をつけられない店を作ること。それが一番の防御になる。

判断に迷うことがあれば、風営法に詳しい行政書士とつながりを持っておくと安心。開業時に許可申請を依頼した行政書士がいれば、そのまま継続的に相談できる関係を作っておくのも一つの方法。


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