21時開店。
21時15分、まだ誰も来ていない。22時になってようやく1組。22時半にもう1組。23時を過ぎてからようやくフロアが動き始める——。
この「最初の1〜2時間の空白」を当たり前として受け入れている店は多い。「キャバクラってそういうものだよね」という前提があるからだ。
でも、本当にそうなのか。
なぜオープン直後は来ないのか
構造として考えると、キャバクラに行くお客さんの多くは「仕事が終わって、飲みに行って、そのあとせっかくだから」という流れで来る。一次会が終わる時間は、業種や地域によって違うが、都市部だと23時前後になりやすい。
つまり、21時オープンの店に21時台に来るのは、「最初からキャバクラを目的にしてきた人」だ。その層は人数が少ない。
これは変えられない部分もある。でも全部が「仕方ない」かというとそうでもない。
オープン直後の客が少ない「もったいなさ」
逆転の発想として、オープン直後は「空いている」ことが希少性になる。
混んでいる時間に来られないお客さんは一定数いる。22時台や23時台はフロアが混んで、お気に入りのキャストが席に来るまで時間がかかる。そういうお客さんに「早い時間に来ると、ゆっくりお話しできますよ」という訴求ができる。
「混んでいる = いい店」という見せ方は一般的だが、「空いているときこそ価値がある」という見せ方も、刺さる層には刺さる。
アーリーバード設計
「21時〜22時の間に入店したお客さんに何かプラスがある」という設計が、オープン直後の来店を引き出す可能性がある。
たとえば、早い時間に来たお客さんは最初の1時間にキャスト指名料を割引する。あるいは特定のドリンクが通常より安い。あるいは「オープンタイムに来てくれた方には、人気キャストを優先してお付けします」という案内をする。
何でもいいわけではなく、「その時間に来るモチベーションになること」である必要がある。単なる値引きより「いい時間に会える」という価値の訴求の方が、方向として合っている。
キャストの時間の使い方
オープン直後に客が来ない場合、キャストは何をしているか。
「暇なので控え室にいます」が多くの店の実態だ。これは悪いことではないが、「この時間を使って何かできないか」という発想はあまりされていない。
たとえば、オープン後1時間は新人のロールプレイング練習の時間にする。先輩と新人がお客さんと店員の役を交代でやって、実際の接客の練習をする。来ないこと前提の時間を「育成タイム」として設計できる。
あるいは、オープン時間帯にキャスト自身のSNS更新やお客さんへのメッセージ送信をまとめてやってもいい。仕事として認識するかどうかで、同じ「暇な時間」の質が変わる。
「オープン用のキャスト構成」を変える
トップキャストは22〜23時以降に来ることが多い。早い時間は経験の浅いキャストが多い。結果として、早い時間に来たお客さんは「まだあまり良くないキャスト」に当たりやすい。
これが「早い時間に来たくない」という印象に繋がっていることがある。
逆張りで「オープン直後は意図的にベテランを入れる」という時間帯設計をすると、早い時間の来店体験が変わる。「早く来た方がいいキャストに当たれる」という口コミが出ると、オープン直後の来客層が動き始める。
「オープン後は誰も来ない」は前提でなく、課題だ。
変えられる部分と変えにくい部分がある。その整理から始めてみてほしい。
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