10月末のイベントは、売上だけ見れば成功しやすい部類です。
普段来ない層が動く日なので、席は埋まる。写真も撮られるし、店は賑わう。その日の会計を見れば、間違いなく数字は出ています。
問題はその翌週です。11月の第1週に、その客が戻ってきているか。
一晩の賑わいと、来月の売上は別物
イベントで来る客には、店を選んで来た人と、その夜を選んで来た人がいます。
後者のほうが多い。ハロウィンだから出かけた、友達に誘われた、街が賑わっていたから入った。この人たちが見ていたのはその夜であって、店ではありません。
だから翌週、何もなければ来ません。店が悪かったわけでもなく、接客が失敗したわけでもない。最初から、その夜だけを買いに来ているからです。
ここを混同すると、判断がおかしくなります。「イベントで新規が30組入った」を「新規顧客が30組増えた」と読むと、翌月の売上予測が外れます。実際に増えたのは、その日の会計数です。
賑わっている日ほど、記録が残らない
もうひとつ、イベントの日には厄介な性質があります。
忙しいと、記録が雑になる。普段なら取っている名前や連絡先が、その日は流れる。誰が誰の紹介で来たのか、どのキャストが付いたのか、何を飲んだのか。全部が「バタバタしていた」の中に消えます。
つまり、いちばん新規が入る日に、いちばん情報が残らない。翌週に連絡を取ろうにも、取る相手がわからない。
これは気合の問題ではなくて、手が足りていないだけです。だから、忙しい日ほど記録が自動で残る形にしておく必要があります。Luna Pos のような POS で会計にキャストと客が紐づいていれば、後から「あの夜に来た人」を一覧で見ることはできます。混雑の中で手書きのメモを取るより、現実的です。
残っていれば、翌週に打つ手があります。残っていなければ、その30組はなかったことになる。
拾いにいく相手を絞る
とはいえ、イベントで来た全員を追いかける意味はないと思います。
その夜を買いに来た人に何度連絡しても、反応は薄い。時間もかかるし、しつこいと逆効果です。
見るべきは、その夜の中で「店側の行動」があった客です。指名が付いた、長く座った、次の話が出た、連絡先を自分から渡した。このあたりが出ている相手は、夜ではなく店か人を見ている可能性があります。
数としては、30組のうち数組かもしれません。でもその数組は、普段の営業では出会えなかった層です。イベントの本当の収穫は、その日の売上ではなく、この数組のほうだと思います。
イベントを何のためにやるかを決めておく
イベントの目的は、店によって違っていいはずです。
その日の売上を作るためなら、単発で完結させていい。翌週に客が残らなくても、失敗ではありません。コストと売上が合っていればそれで成立します。
新規の入口として使うなら、当日の売上より、記録と翌週の接点にコストをかけることになります。準備の内容も、当日の人の配置も変わってきます。
どちらでもいいのですが、決めずにやると、当日は忙しくて、翌月は元通りで、何が残ったのかわからない、という形になりがちです。
11月の第1週に答えが出る
イベントの評価は、当日の売上では決まりません。
11月の第1週に、10月末に初めて来た客が何組戻っているか。そこまで見て、ようやく費用対効果が出ます。
一晩の賑わいは作りやすい。翌週に残るかどうかは、その夜に何を記録して、誰に連絡したかで決まってきます。