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キャバクラ経営改善2026-09-02

9月は暇なのではなく、助走している

9月に入った。8月の底は抜けたが、まだ本調子ではない。

この時期の売上を見て「思ったより伸びないな」と感じる店は多いと思います。8月よりはマシ。でも10月の忙しさには程遠い。数字が中途半端なので、良いのか悪いのか判断がつきにくい。

この中途半端さが、9月のいちばん厄介なところです。暇なら暇で「今のうちに準備しよう」と切り替えられる。忙しければ忙しいで、目の前を捌くしかない。どっちつかずだと、なんとなく日々が過ぎていきます。

9月の数字は、9月の実力ではない

まず押さえておきたいのは、9月の売上は9月の努力だけで決まらない、ということです。

秋から年末にかけての来店は、企業の予算や飲み会のサイクルに引っ張られます。歓迎会、接待、忘年会。こうした「集まる理由」が増えるのは10月以降で、9月はまだその手前にいます。つまり9月の数字が伸び悩むのは、店の力不足というより、単に季節がそうだからという面が大きい。

ここを取り違えると、判断を誤ります。「9月が悪いから何か手を打たなければ」と焦って、割引や無理なキャンペーンに走る。結果、単価を下げた状態で10月の繁忙期に突入してしまう。一度下げた単価を戻すのは、思っている以上に大変です。

9月に必要なのは、数字を無理に押し上げることではなく、10月以降に効く仕込みをすることだと考えています。

助走期間にしかできないこと

では何を仕込むか。忙しくなってからでは手が回らないことを、先にやっておく。

新人の立ち上げが筆頭です。9月に入った子を10月に戦力にできるかどうかは、この1か月の関わり方で決まります。繁忙期に新人を教えるのは、現実的にかなり難しい。フロアが回っている最中に、丁寧なフォローをする余裕はまずありません。逆に言えば、まだ席に余裕がある9月は、新人を実地で育てられる貴重な時期です。

シフトの設計も今のうちです。10月以降にどの曜日が伸びるか、去年の記録があるなら見ておく。誰をどこに厚く配置するか、繁忙期が始まってから考えるのでは遅い。特に週末の体制は、早めに固めておきたいところです。

設備や備品の確認も地味に効きます。グラスの数、氷の供給、空調、トイレ。忙しい日にトラブルが出ると、その日の売上が丸ごと削られます。点検するなら、客数が落ち着いている今です。

「呼び戻し」は9月に始める

もうひとつ、9月にやっておきたいのが、離れたお客さんへの再アプローチです。

夏の間に来店が途切れた人は、放っておくとそのまま離れます。10月になって「忙しくなったから声をかけよう」では、相手の予定はもう埋まっています。年末の予定が固まる前、つまり9月から10月頭にかけてが、声をかける現実的なタイミングです。

ここで問題になるのが、誰に声をかけるかです。

記憶を頼りにすると、印象の強いお客さんばかり思い浮かびます。よく喋る人、大きく使ってくれた人。でも実際に離れかけているのは、静かに来ていて、静かに来なくなった人であることが多い。こういう人は思い出しにくく、そして思い出されないまま離れていきます。

来店が記録されていれば、「前回来店からの日数が空いている順」で並べるだけで、この見落としは防げます。Luna Pos のような POS で会計と来店が紐づいていれば、感覚ではなく事実の順番でリストが出せる。誰に声をかけるべきかを勘で決めなくて済みます。

声のかけ方は、用件を作る

リストができたとして、次は何と言って声をかけるか。

「最近来てませんね」は、相手を責めているように聞こえることがあります。「久しぶりに来てください」も、こちらの都合だけの話です。どちらも、受け取る側からすると少し重い。

自然なのは、相手が来る理由を作ることだと思います。秋のイベント、季節のボトル、担当キャストの出勤日。何かしら「その日に行く理由」があると、返事がしやすくなります。用件のない連絡は、返事のしようがない。

頻度も気をつけたいところです。9月から年末まで毎週送っていたら、年末には読まれなくなっています。仕込みの時期だからこそ、間隔は空けておく。

10月が来る前に決めておくこと

9月のうちに決めておきたいのは、10月以降の「基準」です。

週末に何組まで受けるのか。予約と当日客のバランスをどうするか。キャストの休みをどう回すか。こうしたことを繁忙期のさなかに決めようとすると、その場の勢いで判断がぶれます。ぶれた判断は、あとでキャストやスタッフの不満として返ってきます。

先に決めて共有しておけば、忙しい日でも迷いません。決めごとがあると、現場は動きやすくなります。

9月は、数字を作る月というより、10月から12月の数字が作れる状態を整える月です。ここで整えた分だけ、繁忙期の伸びしろが変わってきます。

暇に見える1か月を、助走に使えるかどうか。秋の入り口で、そこが分かれ目になります。

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